細川 裕之
Hosokawa Hiroyuki-
専門分野
- 造血器腫瘍学・造血幹細胞・造血発生
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研究キーワード
- T細胞、Notchシグナル、RUNX転写因子、T-ALL
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キーテクノロジー
- オミクス解析、CRISPR/Cas9、リンパ球前駆細胞株、質量分析、次世代シークエンサー
研究テーマについて
Themeご自身の研究を⼀⾔で表すと?
T細胞が私たちの体の中で分化するメカニズムとその破綻によって腫瘍化するメカニズムの解明
具体的に何を明らかにしようとしていますか?
T細胞は体内に侵入してきた病原体の特徴を捉えて、適切な免疫応答を誘導する司令塔として働きます。
私はT細胞が私たちの体の中で作られるメカニズムを明らかにすることで、再生医療やT細胞腫瘍の新しい治療法の創出を目指しています。
なぜこの研究が重要なのですか?
T細胞の初期発生を制御する分子群の多くは、その機能不全によりT細胞の腫瘍化を引き起こすことが知られています。
私たちはT細胞の発生を制御する分子群の生理的な機能を解明し、その機能不全がどのようにT前駆細胞の腫瘍化を引き起こすのか明らかにすることで、新たな治療戦略の創出に貢献できるのではないかと考えています。
研究への想いと挑戦
Thoughts研究の中で最もワクワクする瞬間は︖
私たちが扱っている分子群の重要性はその遺伝子欠損マウスの解析でよく知られています。
しかし、これらの分子がどのようなメカニズムで重要な機能を発揮しているのかは、まだよく分かっていません。
私たちはこれらの分子群の機能を一つずつ丁寧に解き明かすことで、今まで知られていなかった幹細胞から特定の細胞系列への運命が決定する瞬間を解き明かそうとしています。
実験的にその瞬間を捉えることは、生命の神秘を感じる何にも代えがたい瞬間です。
あなたの研究の独⾃性は何ですか︖
T細胞はリンパ球前駆細胞から分化します。
実験動物や私たちの体の中にはリンパ球前駆細胞は極わずかしか存在せず、また、リンパ球前駆細胞だけを厳密に精製する方法は確立されていません。
私たちはこの問題を解決するために、生理的なリンパ球前駆細胞に極めて近い、リンパ球前駆細胞株を樹立しました。
この細胞株を用いることで、大量の細胞を必要とするオミクス解析をリンパ球前駆細胞や最も初期のT前駆細胞を用いて行う事が出来るようになりました。
今後の研究の展望・夢
Dream研究の楽しさや研究者に必要な事を若い研究者に引き継いでいきたい
現在は、T細胞の発生を制御する転写因子群の生理的な機能に重点を置いて研究をしていますが、これらの研究から明らかになった知見を、血液腫瘍などの新たな治療法の開発に役立てる研究に重点をシフトしていきたいと考えています。
このような研究を通じて、私が中山俊憲先生やEllen Rothenberg教授から教わった、研究の楽しさや研究者に必要な事を若い研究者に引き継いでいきたいと考えています。
研究者の道を歩んできて、⼀番⼤切だと思うことは?
研究を続けるには、自分が何を知りたいのか、が最も重要だと思います。
一見役に立たない研究だとしても、自分が知りたいことを追求する事が最も重要だと思いますし、それが思いがけず人々の役に立つ研究に繋がる事もあります。
また、科学技術が発展して、一人で完結できる研究はほとんど無くなっています。
良い研究をするには、良い研究グループを作り、良いコミュニケーションを取って、目標を達成する事が大切です。
良い研究グループを形成するためには信頼を得ることと、研究をみんなで楽しむ姿勢が重要だと思います。
研究者になりたいという夢を叶えるために、一番大事なことはなんですか?
自分が何を知りたいのか、目標を持つことが重要です。
私も高校生、大学生、大学院生の時は、自分が本当に研究者になれるのか不安でいっぱいでした。
ただ、目標があったし、実験が楽しかったので続けることが出来ました。
研究者として成功するためには実力だけではなく、運も必要です。ただ、本当に研究が好きで、続けたいと思う人には運も味方してくれると思います。